2019年9月29日日曜日

琵琶湖南部のジャンボタニシ駆除

琵琶湖南部(瀬田川との境目付近)のジャンボタニシ駆除の記録 2019年9月~

琵琶湖の湖岸にピンク色のジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の卵がたくさんついており、心が痛んだので駆除しようと思いました。
琵琶湖南端の下図の四角で囲んだ地域(滋賀県大津市の膳所、石山、瀬田エリア)について書いています。
ジャンボタニシの産卵期は4月上旬から11月上旬だそうです。










湖岸の構成でエリア分けしています。
東A 250m 垂直コンクリート
東B 800m 岩
東C 北300m 岩 南200m 垂直コンクリート
東D 400m 斜めコンクリート
西A 400m いろいろ
西B 900m 階段コンクリート
西C 700m 階段コンクリート
西D 500m 斜めコンクリート

2019/9/14(土) 東B南 
初回の駆除。家にあった園芸用の緑の棒(長さ1m、太さ1cm)の先端を平たくつぶした棒を持って卵の駆除に出かける。
・東B南端の河口付近
コンクリートの壁面に多いところで10個/m2程度の卵塊がある。
落とせるところは棒で卵を落とす。
・東B南 (およそ800m)
このエリアは基本的に湖岸に50cm程度の岩が積んである。足場が悪いし、卵も岩の凹凸にそってはがさないといけないため、大変労力がかかる。
岩にへばりついたピンクの卵をつぶすか、水に落とすかしていく。
初日のため、卵が非常に多い。少ないところで1個/m、多いところでは10個/m程度の卵があった。密集地帯では頑張ると5分で100個くらい処理できる。
およそ1時間半くらいかけて東B地区の南半分を処理する。棒が折れた。

2019/9/16(月) 東A、東B、東C
2回目の駆除。前回から中1日。ホームセンターで1.8mの竹の棒(298円)直径3cm程度を購入。竹クスカリバーと名付ける。前回の園芸用の棒よりも長いので腰が楽だし、太いので駆除能力も高い。
・東B南 (前回駆除から2日)
前回処理した地域にも新しい卵が見つかる。1~3個/m程度でそんなに多くはないが少しムカついた。
・東B北 初回駆除
東B中央付近は1~5個/m程度でやや卵が少ない。しかし北側に行くにつれて卵が激増。10個/mレベルの地獄のような戦いが続く。東Bには小さな川が3本くらい琵琶湖に流入しているが、河口に近づくにつれ卵がびっくりするくらい増えていく。心が折れそうになりながら2時間くらいかけて北端までたどり着く。
・東A 初回駆除
東A地区には岩がなく、コンクリートの垂直壁になっている。かなり卵があったが、棒を横にスライドさせるだけで一掃できるため、「ヒャッハァー!!!!」と小声でつぶやきながら卵を駆除する。棒が返り血でピンクに染まる。岩の地域に比べると足場の良さ、駆除の容易さで100倍くらい楽しい。「お前ら東岸で孵化できると思うなよ」とか思ってしまうが、琵琶湖1週200kmに対して、東A地区は200mしかない。
立ち入れないところや届かないものもあったが、ものの15分程度で完全制圧した気分になった。東A地区はすばらしい。

・東C 初回駆除
少し時間をあけて夕方に駆除をする。この地区には漕艇場があり、結構人が多いので、人目が気になる。東B地区より卵は少ないが、初回なので卵は1~5個/m程度。
東C地区は北半分が岩、南半分はコンクリートの垂直壁になっている。南は卵が少ない。船置き場など一部立ち入り禁止の場所があるがそのあたりは卵がたくさんあった。手出しできず悔しい。

2019/9/21(土) 東A,東B,東C,東D
3回目の駆除。前回の駆除から中4日。
・東A (前回駆除から5日)
新しい卵は非常に少ない。0.2個/m以下。
・東B 東C (前回駆除から5日)
新しい卵は0.5~2個/m。河口付近は多い。基本的に河口から離れると少なくなるが、ところどころ卵がたくさんある。親貝がたくさんいるのだろう。この時点では親貝に対しては何もできていない。捕まえたところでどう処理してどこに捨てればいいかもわからない。
・東D 初回駆除
ちょくちょく藪のようになっており、湖岸にいけない箇所がある。東Dの北側は岩、南側は傾斜のあるコンクリートの湖岸になっている。あみあみもように出っ張っており、卵は駆除しにくいが、斜め部は卵があまり多くない。おそらく卵が孵化してすぐ水に落ちられる場所に卵を産む習性なのだと思う。明らかに斜めより垂直の方が卵が多い。

2019/9/22(日) 西C、西D
4回目の駆除。3回目の翌日。そのへんにあった木の棒で駆除。
・西D 初回駆除
傾斜のあるコンクリートの湖岸なのだが、10個/mとかなり卵が多い。
・西C 初回駆除
岩が階段状になっているエリア。卵は1~5個/m程度で少ない。感動したのが、誰かが卵を駆除した形跡があること。顔も名前も知らないけど「西岸のエース」と名付けた。
東岸よりも明らかに卵が少ない。理由はおそらく階段状になっていることと関係があるように思う。ただし、こちらは藻がすごい。臭い。

2019/9/23(月) 膳所A、膳所B、西A、西B、西C、西D
5回目の駆除。4回目の翌日。その辺にあった木の棒で駆除。
・膳所A 初回駆除
岩が階段状になっている。河口付近には卵があったが、それ以外の湖岸にはほとんんどなく、膳所A全体で10個程度。
・膳所B 初回駆除
階段状の岩、もしくは砂浜になっている。この地域全体で朽ちかけた古い卵が1個しかなかった。階段状の岩は卵を産みづらいのと、砂浜は卵を産むのに全く向いてないのだろう。
理由はわからないが、全体的に膳所地域は藻がすごく多い。あと、膳所Aもそうだったが、このあたりは水がきれいで透明度が高い。水の中には黒い小さなタニシがたくさんいる。おそらくタニシが濾過なんとかで水をきれいにしてくれているのではないか。


膳所A 階段コンクリート
膳所B 階段コンクリート/砂浜



・西A 初回駆除
近江大橋を超えた瞬間から卵が現れた。橋の南側の船置き場は垂直のコンクリート壁になっており、結構な数の卵があった。5個/mくらいあったが、入っていいのかわからなかったため、手近なものを適当に駆除して見送る。ピンクの塊が憎い。
その南側には公園っぽいものがある。橋の足なんかにはびっしり卵がついていたけど、届かないので見送る。少し行くと砂浜か階段状の岩になっている。ここも西のエースが駆除した跡がうかがえる。西のエース、守備範囲が広い。

ここで気づいたことがある。水面から直接石垣になっている部分と、壁際が砂浜になっていて砂浜から石垣になっている部分があった。卵があったのは水面から石垣になっている所だけ。おそらく卵が孵化した直後に水に落ちられる場所にしか卵を産まない習性なのだろう。もしくは砂浜に上がるのが苦手。




・西B 初回駆除
ここも西Cと同じく階段状の岩。河口付近を除くと卵は1~5個/m程度で少ない。西のエースの守備範囲らしく、駆除跡がある。
河口付近だけはコンクリートの垂直壁になっており、10個/m程度の卵がある。届くものは駆除。
この日から転がっている親貝の殻を棒でたたいて割るようになる。毎日卵を産むそうなので親貝を駆除するのは結構効果があるのではないか。継続的に調査したわけではないので本当かどうかわからないけど。
・西C (前回駆除から1日)
1日前に駆除しており、卵は0~1個/m程度と少ない。昼間っから産卵中の親貝がいた。棒で殴って殻を割った。
・西D (前回駆除から1日)
西岸はこの西D地区が課題。前回駆除しきれなかったものも含めてだが、1~5個/m程度と結構新しい卵が産みつけられている。

2019/9/28(土) 東A、東B、東C 9:45~12:45
6回目の駆除。ホームセンターで1mのマジックハンド(198円)を購入。水中にいる親貝を捕獲できるようになる。ゴッドハンドと名付けた。卵は引き続き竹クスカリバー(竹の棒)で駆除する。
・東A (前回駆除から7日)
1週間ぶりだが、新しい卵は0~1個/m程度と非常に少ない。
・東B (前回駆除から7日)
河口付近を除くと卵は0.5~2個/m程度。先週と変わらないレベル。親貝を減らさないと卵がへらないのかもしれない。
新鮮な卵の近くには3割くらいの確率で親貝が見つかる。マジックハンドで捕獲し、コンクリートにぶつけた後、棒でたたいて殻を割る。身の部分は臭くなりそうなので琵琶湖に投げ込む。
親貝は東B地区だけで50匹くらい駆除した。交尾中も3組くらいいた。
藻の近くに親貝が多いように感じた。水中6割くらい、4割くらいは陸上に転がっていたり岩にはさまっていたりする。卵だけ駆除するより2倍くらい時間がかかるけど、翌日以降の卵が減るなら親貝も駆除する価値はあるように思う。
これから冬になれば親貝は死ぬのだけれど、1~3mmの稚貝が冬を越すそうなので、これから秋から冬にかけて産卵自体が減ればいいなと思う。
ジョギングをしているボード部の女子高生2人組に「タニシ、、(ヒソヒソ)」「キャハっ」て笑われた。正直心が傷ついたけど、ご褒美だ、これはご褒美だと自分に言い聞かせた。

・東C北 (前回駆除から7日)
東Bよりも卵は少ない。0~1個/m程度。親貝もそこそこ見つかる。
死んで腐敗していた親貝の汁が体にかかり、めちゃくちゃ臭い。終わった後シャワーを浴びた。親害の駆除は慎重にしようと思った。


2019/9/29(日) 東B 東C北
7回目の駆除。6回目の翌日。ゴッドハンドと竹クスカリバーで対応。
・東B(前回駆除から1日)
昨日駆除しているだけあり、かなり数が少ない。今回初めて数を数えた。卵78個(約0.1個/m)、親貝46匹。8割くらいが産みたて、残りは前回の駆除漏れ。産みたて卵付近の親貝の発見率は50%くらい。昨日今日とかなり親貝を仕留めたので、来週末に卵が減っているかが楽しみ。
今日はおじいさんに話しかけられた。おじいさんはブルーギルを5トン釣ったそうだ。年間500kgx10年。すごい。最近はブルーギルが減ったと言っていた。良いことだ。
ジャンボタニシおいしそうと言っていたので、まずいみたいですよと言っておいた。

・東C北(前回駆除から1日)
ボート関係の人が多すぎて駆除できず。数だけ数えてきた。北側の岩エリア全体(300m)で17個(0.06個/m)と非常に少ない。
東Bより少ないのは岩に斜めの傾斜がついており、卵が産みにくいのかもしれない。
夕方にもう一度行って、全部やっつけてきた。

2019/10/5(土) 東A 東B
8回目の駆除。7回目から中5日。ゴッドハンドと竹クスカリバーで対応。
最近右肩から首にかけて痛い。もしかして竹クスカリバーの振りすぎなのではと思い、今回は左手をメインに使った。

・東B(前回駆除から6日)
1週間たっているのにずいぶん卵が少ない。卵250個(0.3個/m)。親貝17匹(駆除できたのは16匹)。先週100匹くらい親貝を駆除した効果が出ているのか、産卵期が終わりかけているのかは不明。卵の数に比べて親貝の数が少ないのは、今週は風が強かったせいか藻がかなり漂着しており、水中の親貝がなかなか見つけられなかったのと、産みたて卵が少なかったのと、日が暮れてしまったため。
おじいさんに話しかけられた。卵は何と聞かれたのでジャンボタニシと答えたら先週のおじいさんと同じく「タニシならおいしいのか」と聞かれた。おじいさんの世代だとタニシはおいしく食べられるという印象が強いのだろうか。

・東A  約250m (前回駆除から7日)
相変わらず卵は非常に少ない。卵78個(0.3個/m)。親貝1匹。卵は大半が川の河口付近。

2019/10/6(日) 東C 西C 西D
9回目の駆除。8回目の翌日。東Cはゴッドハンドと竹クスカリバーで対応。西エリアはそのへんに落ちていた棒で対応。

・東C北 約300m (前回駆除から7日)
卵98個(0.3個/m)、親貝4匹。風が強く波があり水中がよく見えないため親貝はほとんど発見できず。40分くらいで駆除できた。これくらいだと精神的にも全然問題ない。

・西C 約700m (前回駆除から13日)
卵71個(0.1個/m)。親貝0匹。日が暮れかけており、親貝は発見できず。卵自体も非常に少ないが、ちらほら西のエースが処理した跡もあった。東岸よりも水がきれい。

・西D 約500m (前回駆除から13日)
卵1525個(3個/m)。親貝3匹。このエリアは斜めのコンクリートになっており、水面が遠いため親貝はほとんど駆除できない。卵の数は初回よりだいぶ少ないが、2週間前からは減っていない。東岸は確実に減っているので親貝の駆除が効いているのかもしれない。
西Cとの境目にある川の北側(垂直コンクリート、150匹くらいいた)も西Dに含めている。西Cは階段状の岩エリア。
780個くら駆除したときに棒が折れてしまい、次の棒が見つかるまで40分くらい時間をロスした。西Dだけで2時間半くらいかかった。竹クスカリバーを持ち込めばもっとずっと早く駆除できるかもしれない。

西Dより南側、唐橋くらいまで観察したが、かなり少ない。おそらく0.1~0.2個/m程度。西Dよりもコンクリートの傾斜が緩いような気がするので、そのせいで卵を産みづらいのかもしれない。

2019/10/13(日) 東A 東B 東C 東D 西C
10回目の駆除。9回目の駆除から1週間。竹クスカリバー(1号)とゴッドハンドが盗難にあう。盗難というか岩の隙間においてあっただけなので誰かに持っていかれたか、掃除で捨てられたか。なので今回は竹クスカリバー(2号)のみでの駆除になりました。
前日に大型の台風が通り過ぎたので、琵琶湖の水位がかなり上がっていました。なので水の底に沈んでいる卵がかなりあったのかもしれません。また、台風の風で藻が大量に湖岸に漂着しており、水中の様子がほとんどわかりませんでした。
朝夕を中心に気温がかなり下がっており、産卵期が終わろうとしている可能性がある。

・東A  (前回駆除から8日)
卵65個(0.3個/m)、親貝1匹。ほとんどが河口に集中。河口以外は0.1個/m以下のレベル。このエリアは水面が遠く、親貝がほとんど駆除できないため、卵があまり減らないように感じる。もともと卵が少なかったエリアだけに残念。

・東B (前回駆除から8日)
卵89個(0.1個/m)、親貝7匹。台風による水位上昇もあると思うが、びっくりするくらい少ない。親貝駆除の効果が出ていると信じたい。

・東C (前回駆除から7日)
卵21個(0.04個/m)、親貝1匹。少ないというより「ほぼない」に近い。
東Cも岩エリアだが、東Bは岩が適当に置いてあるのに比べて東Cは湖岸の岩の角度が斜めにそろえてあり、親貝が卵を産みにくいのかもしれない。

・東D (前回駆除から22日)
卵48個(0.1個/m)、親貝18匹。藻と一緒に親貝が岸に打ち上げられておりヒャッハァーとなった。3週間ぶりの駆除。親貝は駆除してないけど卵は少なくなっている。

・東Dの南 ニトリの近くの河口 (初回駆除)
卵 北岸297個、南岸52個。(9個/m)

・西D (前回駆除から7日)
卵333個(0.67個/m)。1週間前から1/5に減ったが、水位が上がった影響も大きいと感じる。西岸はほぼ親貝が駆除できていないが大きく数が減ったということは、東岸も含めて親貝駆除よりも産卵期が終わりかけている影響が強い可能性が高い。

2019/10/14(月) 東B
11回目の駆除。10回目の駆除から1日。ダイソーではさみ部分にラバーがついて捕獲性がアップしたマジックハンド(ゴッドハンド5、550円)を購入。超良い。

・東B (前回駆除から1日)
卵66個、親貝14匹。ゴッドハンド5、超良い。

2019/10/19(土) 東B 東C
12回目の駆除。11回目の駆除から5日。気温が20度くらいまで下がり一気に秋になった。先週の台風に加え週後半に雨があり、水位が先週よりもさらに高い。
おそらく産卵期が終わりつつある。
webの情報ではジャンボタニシの親貝は冬を越せないと書いてあるが、水田と異なり、水がなくならないし、生活用水が常に流れ込む琵琶湖ではどうなんだろう。
竹クスカリバーがなくなっており、ゴッドハンド5は湖に投げ込まれていた。ゴッドハンド5はなんとか回収できた。卵はその辺に落ちていた棒で対応。

・東B (前回駆除から5日)
卵25個、親貝5匹。

・東C (前回駆除から6日)
卵16個、親貝0匹。

2019/10/20(日) 西C 西D
13回目の駆除。12回目の駆除から1日。気温は20度程度、水位は高いまま。

・西C
卵18個、親貝3匹。
・西D
卵157個、親貝2匹。

2019/10/21(日) 東B 東A
14回目の駆除。13回目の駆除から1日。親貝は死んでいると思われるものが多い。あと、いままでほとんど見なかったすこし小さめの親貝が何匹かいた。
・東A
卵221個、親貝7匹。従来卵の少なかったA地区で卵が大幅に増加していた。もともと垂直コンクリートが水面付近でへこんでおり、そこから上(見える場所)には上がってこられなかったのだろう。一時的に水面が上がったことによって、水面から垂直にコンクリートが立っている状態になり、上のほうに卵を産みやすくなったのだろう。
あとで図を追記する

・東B
卵70個、親貝28匹。

2019/10/22(日) 東C 東D 1号線の南側
15回目の駆除。14回目の駆除から1日。
・東C
卵12個。
・東D
卵35個。
・東Dより南(ニトリのへん)
北岸 卵34個、南岸卵12個、南岸より南方唐橋手前まで 卵111個。

2019/10/26(土) 東A 東B
16回目の駆除。15回目から6日。先週よりさらに水位が上昇。駆除を始めてから最高。

・東A
卵49個、親貝3匹。
・東B
卵17個、親貝11匹。


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