2014年8月24日日曜日

Wii / WiiUのセンサーバー改造 USB対応

Wii / WiiUのセンサーバーを
元の機能を維持したままUSB電源対応に改造しました。

当然ながら分解した時点で保証がなくなります。

この記事を参考にして発生したいかなる事象に対しても私は責任を負えませんので、自己責任でお願いします。

センサーバーにはWii / WiiUの本体から7.3Vが供給されています。
左右の発光部分にそれぞれ赤外LED5個+24Ω抵抗が直列に接続されています。


なぜ左右対称ではないのかという点については、おそらく実装しやすさという点でLEDの向きを揃えたかったのだと思います。
抵抗の挿入箇所も基板のレイアウト上の都合で右側と左側で異なっているのだと思います。

ここで電圧について計算しておきます。
赤外LEDの電圧を1.25Vと勝手に仮定します。

7.3V(電源電圧) - 1.25V(赤外LED) * 5個 = 1.05V

抵抗の両端にかかる電圧は1.05V。抵抗値が24Ωなので

1.05V / 24Ω = 43.75mA。

センサーバーの動作電流は左右合計で87.5mA。
USBの電流供給能力は500mAなので、特に問題ない電流量です。

今回の改造では、赤外LED3個と24Ω抵抗を直列につないだポイントにUSB電
源に接続する端子を接続します。
7.3V動作時でも5V動作時でも24Ω抵抗に電流が流れるように左側の系の抵抗位置を変更しています。


電圧値を計算します。
5V(USB電源)-1.25V*3 = 1.25V
1.25V / 24Ω = 52mA。

元の構成と比較して10mA弱(18%)電流が増えています。
私はそのまま使っていますが、心配な人はUSB端子側に6Ω追加するかあきらめましょう。24Ω抵抗を30Ω抵抗に変えても良いのですが、7.3V動作時に少し暗くなると思います。

まずセンサーバーを分解します。裏面に露出している3本+貼り付け用の両面テープ裏(左右各1個)のY字ネジを精密ドライバ+ラジペンで強引に回しました。お金に余裕がある方は素直にY字ドライバを買いましょう。



上の写真は回路図でいうと右側。黒い線はWii本体とつなく正規のケーブルです。



上の写真は回路図でいうと左側。今回抵抗位置を変更した改造後の状態です。改造前の写真は撮り忘れました。
もともと抵抗があった場所は適当な線でショートしています。
GND側の配線(フレキの赤い色がついていないほうの線)を基板から分離して、基板を使わず一番手前のLEDの足と抵抗越しに接続しています。



USB接続するポイントから配線を出します。なぜかHOT側の配線しかついていない状態の写真しか残っていませんが、GND線も、どちらか基板から1本でよいので線を付けてください。
そのままUSBの線を出してもよいのですが、今回はマイクロUSB(B)のメスコネクタをつけることにしました。



使わなくなった携帯電話の充電台をばらして、コネクタの部分のみ使用します。はさみで基板をカットして、配線をはんだ付けできるようにレジストをカッターではがします。センサーバーの筐体に固定するための溝を両脇に掘っています。



センサーバー中央部の配線を出すところを基板がはまるようにけずります。
結構苦戦しました。
若干説明不足な気もしますが、回路図のとおりに配線して、動作確認します。
私はどうでもいいモバイルチャージャーでUSB接続して、携帯カメラで光っているのを確認しました。
閉じる前に必ず確認しましょう。
実際の動作時の写真です。比較のために無改造品と改造品を上下に2つ並べています。
下が無改造、WiiUからの電源供給で5個の赤外LEDが光っています。
上が今回の改造品、PCのUSBで右側3つの赤外LEDが光っています。
計算上は改造品のほうが10mA程度電流が多いので明るく光ってもよいのですが、どちらかというと無改造品(下)のほうが明るいようです。



センサーバーのLEDは5個並んでいる中央の3つは正面、左右の端のLEDは外側を向いています。
右側3個しか光っていないので、左ななめ前から見た場合は光弱いです。
改造品をWiiUからの電源供給で動作させたのが下の写真です。
抵抗の挿入位置が変わっていますが、7.3V給電でも問題なく動作しています。

最後に、赤外LEDが1.25Vなら4個で5Vになるから直結で駆動すればいいじゃないと思われた方向けに回路図を載せておきます。
5V駆動時に抵抗を通さず動作させるため、24Ω抵抗を7.3V側に移動しています。
LED等のダイオードは閾値電圧を超えた電圧を印可した場合に電圧に対して指数関数的に電流が増加します。抵抗を挿入していれば電流増加時に抵抗による電圧降下が発生し、過電流を抑制する方向に作用します。直列の抵抗がないということは何らかの原因で印可電圧が想定よりも高くなったりLEDの動作電圧が低くなったりした場合に過電流からLEDの破壊や加熱による筐体の変形、最悪火災等の危険があるということを考慮してください。

LEDの動作電圧のばらつきやUSB電源電圧のいい加減さを考慮すると過電流で壊れる可能性が十分にあると思いますので、私はやめたほうがよいと思います。

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